<注意>
以下に示すアドレス以外のレジスタの値は書き換えないで下さい。動作しなくなる場合があります。尚、リセットもしくは電源を切り入りすると、全てのレジスタの設定は初期値に戻ります。
<設定レジスタ一覧>
以下に設定用レジスタの一覧を示します。各レジスタの意味についてはこちらのページに詳しく書いてあります。
<設定レジスタの詳細説明のページへ>
※数値の後ろにdがついているものは10進数表記、hがついているものは16進標記になっています。尚、「初期値」は2進数表記になっています。
※名称をクリックすると詳細説明へ飛びます。
※このページはAG-CAM08とS-EYEで共通に使用しています。S-EYEの場合、青のレジスタを変えると動かなくなりますので注意してください。
※上記以外のレジスタの値は書き換えないで下さい。リセット又は電源切り入りすることで上記初期値にもどります。
21(15h):Global Gain
初期値:00000000(00h)
画像情報を数値に直す場合の増幅率を設定します。この増幅率は全ての出力に影響します。設定は下記の値になります。
1倍:00000000
2倍:00010000
4倍:00100000
8倍:00110000
16倍:01000000
32倍 01001111
22(16h):Red Gain
初期値:01000000(40h)
この値を変更することで、赤の増幅率を設定します。00000000〜11111111の値で設定します。初期値01000000は1倍となり00000000で0倍、11111111で最大の4倍に設定されます。数値と倍率の値は比例の関係になります。以下に設定値と倍率の例を示します。
0倍;00000000
1倍:01000000
2倍:10000000
3倍:11000000
4倍:11111111
AG-CAM08のセンサーの画素配列は下のような配置になっています。各画素ではRGBのうち1つの色に対しての情報を取得します。これらの値により、計算の上、RGB565やYUV422が出力されています。
RedGainはこの物理的なセンサーの増幅率を決めます。これにより出力のRGB565やYUV422の中のR(赤)に関する情報だけが変化します。
AWB(オートホワイトバランス)機能がONになっている場合(初期設定)は、自働的にこれらのゲインが変更されます。
以下、Green(緑)、Blue(青)の時も同様に考えてください。尚、GはG1とG2の2つがありますが、増幅率はG1とG2を同じ値にしてください。
23(17h):Green Gain1
初期値:01000000(40h)
この値を変更することで、G1(緑)の増幅率を設定します。00000000〜11111111の値で設定します。初期値01000000は1倍となり00000000で0倍、11111111で最大の4倍に設定されます。数値と倍率の値は比例の関係になります。以下に設定値と倍率の例を示します。
0倍;00000000
1倍:01000000
2倍:10000000
3倍:11000000
4倍:11111111
AWB(オートホワイトバランス)機能がONになっている場合(初期設定)は、自働的にこれらのゲインが変更されます。
24(18h):Blue Gain
初期値:01000000(40h)
この値を変更することで、B(青)の増幅率を設定します。00000000〜11111111の値で設定します。初期値01000000は1倍となり00000000で0倍、11111111で最大の4倍に設定されます。数値と倍率の値は比例の関係になります。以下に設定値と倍率の例を示します。
0倍;00000000
1倍:01000000
2倍:10000000
3倍:11000000
4倍:11111111
AWB(オートホワイトバランス)機能がONになっている場合(初期設定)は、自働的にこれらのゲインが変更されます。
25(19h):Green Gain2
初期値:01000000(40h)
この値を変更することで、G2(緑)の増幅率を設定します。00000000〜11111111の値で設定します。初期値01000000は1倍となり00000000で0倍、11111111で最大の4倍に設定されます。数値と倍率の値は比例の関係になります。以下に設定値と倍率の例を示します。
0倍;00000000
1倍:01000000
2倍:10000000
3倍:11000000
4倍:11111111
AWB(オートホワイトバランス)機能がONになっている場合(初期設定)は、自働的にこれらのゲインが変更されます。
通常はこの値はGreenGain1と同じ値に設定してください。
29(1Dh):Timming Control1
初期値:00000000(00h)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
Drop |
CK2 |
CK1 |
CK0 |
X |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
Drop:0で通常動作、1で動作停止します。
CK(2:0):内部クロックを下記のように分周します。これにより、動作を遅くすることができます。
CK2 |
CK1 |
CK0 |
分周率 |
0 |
0 |
0 |
1/2(初期値) |
0 |
0 |
1 |
2/3 |
0 |
1 |
0 |
1/4 |
0 |
1 |
1 |
1/8 |
1 |
0 |
0 |
1/16 |
1 |
0 |
1 |
1/32 |
1 |
1 |
0 |
1/64 |
1 |
1 |
1 |
1/128 |
※bit3〜0は0に設定してください。
30(1Eh):Timming Control2
初期値:00001010(0Ah)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
HM |
VM |
X |
X |
X |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
HMとVMで画面反転を行うことができます。初期値(各0)で反転なしです。
HM:左右反転設定。0:反転なし 1:反転
VM:上下反転設定。0:反転なし 1:反転
※その他のビットは必ず初期値のままにして置いてください。ここを変えると動作しなくなくことがあります。
32(20h):Timming Control4
初期値:01000100(44h)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
X |
M2 |
M1 |
M0 |
X |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
M3〜M0で画素数を設定します。画素数はVGA(640x480),QVGA(320x240),QQVGA(160x120)の3つに設定できます。QVGAはVGAの縦横1行づつを間引いたもの、QQVGAはQVGAを一行づつ間引いたものです。間引いた場合、画素数は少なくなりますが出力速度はVGAと変わりません(30fpsのまま。間引かれるだけです)。
M2 |
M1 |
M0 |
設定 |
0 |
0 |
0 |
禁止 |
0 |
0 |
1 |
QVGA |
0 |
1 |
0 |
禁止 |
0 |
1 |
1 |
QQVGA |
1 |
0 |
0 |
VGA |
1 |
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
1 |
1 |
1 |
※その他のビットは必ず初期値のままにして置いてください。ここを変えると動作しなくなくことがあります。
70(46h):Friker Control
初期値:00000000(00h)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
AF |
F5 |
F6 |
FDM |
X |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
蛍光灯フリッカの自動除去を行うかの設定をします。
名称 |
値 |
動作 |
AF |
0
1
|
0:手動設定
1:自動検知 |
F5 |
0
1
|
0:50Hzフリッカ除去OFF
1:50Hzフリッカ除去ON |
F6 |
0
1 |
0:60Hzフリッカ除去OFF
1:60Hzフリッカ除去ON |
FDM |
0
1 |
0:常にフリッカを除去
1:フリッカを検知した時のみ除去 |
<設定例>
■自動検知の場合
60Hz又は50Hz AF=1 F5=0 F6=0
60Hz AF=1 F5=0 F6=1
60Hz AF=1 F5=1 F6=0
■手動設定の場合
60Hz AF=0 F5=0 F6=1
60Hz AF=0 F5=1 F6=0
※その他のビットは必ず初期値のままにして置いてください。ここを変えると動作しなくなくことがあります。
78(4Eh):Image Control2
初期値:00000000(00h)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
CEN |
OCF2 |
OCF1 |
OCF0 |
ODF3 |
ODF2 |
ODF1 |
ODF0 |
初期値 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
CEN:同期信号を出力するかどうかの設定
OCF:PC(ピクセルクロック)の出力パターンの設定
ODF:出力フォーマットの選択
名称 |
値 |
説明 |
CEN |
0 |
標準動作(初期設定) |
1 |
PC信号OFF |
OCF[6:4] |
000 |
標準(初期設定) |
001 |
反転 |
010 |
HS同期 |
011 |
反転+HS同期 |
100 |
VS同期 |
101 |
反転+VS同期 |
110 |
HS同期+VS同期 |
111 |
反転+HS同期+VS同期 |
ODF[3:0] |
0000 |
Cb Y Cr Y ・・・(初期設定) |
0001 |
Cr Y Cb Y ・・・ |
0010 |
YCb Y Cr ・・・ |
0011 |
Y Cr Y Cb ・・・ |
0100 |
禁止 |
0101 |
禁止 |
0110 |
禁止 |
0111 |
禁止 |
1000 |
R5G3, G3B5 ・・・ |
1001 |
B5G3, G3R5 ・・・ |
1100 |
禁止(以降の値は禁止) |
<OCFの詳細説明>
同期信号VS、HSの状態からPCの出力パターンの設定を行います。
OCF0:1にするとPCのHIGH/LOW出力を反転させます。
OCF1:1にするとHSが有効の時にだけPCを発生させます。
OCF2:1にするとVSが有効の時だけPCを発生させます。
<ODFの詳細説明>
YUV422又はRGB565の選択と、データ出力順を設定します。YUV422とRGB565の詳細についてはAG-CAM08の紹介ページで詳しく説明していますのでそちらを参照願います。また、HSがLOWの時は決まったバターンの数値が出力されています。そちらについてもAG−CAM08紹介ページを参照願います。
ODFで禁止の値を設定した場合は動作が不定となります。
79(4Fh):Image Control3
初期値:00001000(0Ah)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
X |
X |
Vpol |
Hpol |
HD |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
Vpol:VS信号の極性
Hpol:HS信号の極性
HD:HS信号生成のタイミング設定
|
値 |
説明 |
Vpol |
0 |
有効時HIGH(初期設定) |
1 |
有効時LOW |
Hpol |
0 |
有効時HIGH(初期設定) |
1 |
有効時LOW |
HD |
0 |
VSが有効の時だけHSを生成 |
1 |
常にHSを生成(初期設定) |
80(50h):Image Control4
初期値:01110000(70h)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
Hiz |
SHiz |
FY |
FC |
aTB |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
Hiz:出力端子の設定。Hizはハイインピーダンス(電気的に接続が切れているのと同じ状態)。
SHiz:STD端子の機能設定
FY,FC:YUV時のデータ範囲設定
aTB:テストパターン出力機能設定(通常は0にして置いてください。)
名称 |
値 |
説明 |
Hiz |
0 |
通常動作(初期設定) |
1 |
出力端子をHizへ |
SHiz |
0 |
STD端子を無効 |
1 |
STD端子が1の時、出力端子をHizへ(初期設定) |
FY |
0 |
Yデータ範囲を16〜235へ |
1 |
Yデータ範囲を1〜254へ(初期設定) |
FC |
0 |
CbCrデータ範囲を16〜235へ |
1 |
CbCrデータ範囲を0〜254へ(初期設定) |
aTB |
0 |
テストパターン出力OFF(初期設定) |
1 |
テストパターン出力ON |
151(97h):Cb Color Gain
初期値:00100101(25h)
この値を変更することで、Cbの増幅率を設定します。この値は符号付固定小数点となっており、各ビットの意味はつぎのようになります。
bit7:符号。0でプラス、1でマイナス。
bit6,5:整数部。2ビットなので表現は0〜3の間となる。
bit4〜0:小数部。固定小数点の表現については書籍などを参照願います。
AWB(オートホワイトバランス)機能がONになっている場合(初期設定)は、自働的にこれらのゲインが変更されます。
152(98h):Cr Color Gain
初期値:00100101(25h)
この値を変更することで、Crの増幅率を設定します。この値は符号付固定小数点となっており、各ビットの意味はつぎのようになります。
bit7:符号。0でプラス、1でマイナス。
bit6,5:整数部。2ビットなので表現は0〜3の間となる。
bit4〜0:小数部。固定小数点の表現については書籍などを参照願います。
AWB(オートホワイトバランス)機能がONになっている場合(初期設定)は、自働的にこれらのゲインが変更されます。
155(9Bh):Brightness
初期値:00000000(00h)
この値を変更することで、輝度調整を行います。bit7は符号(0でプラス、1でマイナス)、その他のビットは整数となっており、値が大きくなるほど輝度が変わります。
156(9Ch):Contrast
初期値:10010110(96h)
この値を変更することで、コントラスト調整を行います。
※コントラストの変化は撮影対象によりますので実際に値を変えてみて確認してください。
176(B0h)〜178(B2h):Exposure
初期値:B0=00000000(00h)
初期値:B1=10000000(00h)
初期値:B2=00000000(00h)
AEがOFFの時、この3つのレジスタで露出時間を設定します。つまり手動露出になります。値1は1/64ライン露出時間に相当します。値を上げると露出時間が長くなり、値を下げると短くなります。
B0が上位バイト、B2が下位バイトになります。
これらのレジスタにはAEがOFFの時のみ(アドレス212で設定)に書き換えが可能です。
179(B3h):Target EXposure
初期値:01110000(70h)
AEがONの時、自動露出の基準となる輝度を設定します。AE機能は撮影時に画像の平均輝度がこの設定値に達するまで露出を行います。値を上げると平均輝度が上がり、下げると平均輝度が下がります。
※露出の変化は撮影対象によりますので実際に値を変えてみて確認してください。
212(D4h):Auto Control
初期値:00111100(3Ch)
|
bit7 |
bit6 |
bit5 |
bit4 |
bit3 |
bit2 |
bit1 |
bit0 |
名称 |
X |
X |
AWB |
AE |
X |
X |
X |
X |
初期値 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
AWB:オートホワイトバランス 1でON 0でOFF
AE:自動露出 1でON 0でOFF
初期設定ではどちらもONになっています。画像認識などではオートホワイトバランスを行うと色認識などに問題がある場合が多いのでOFFにすることをお勧めします。
bit5,4以外の部分は初期値から変えないで下さい。ここを変えると動作が不定となる場合があります。
<AWBについて>
オートホワイトバランスは、センサのダイナミックレンジを活用するために、撮影前に画面周辺の濃度を取得し、なるべく全ての色濃度で撮影するように調整します。これにより、1画面内に極端に明るかったり暗かったりする部分があっても、あるていどその部分が撮影されるようになります。
但し、カラー画像を撮影した場合に、色が忠実に再現されない可能性があります。例えば、画面いっぱいに赤があるような場合は、赤色濃度全体が押さえられますので、全体的に赤が弱くなったりします。このような場合には、AWB機能をOFFにすることで問題が改善される場合があります。
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