■特殊メイク、特殊材料の販売 
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1/1ダミーヘッドの作成

 前におおきな造形物の型取りとしてスパイダーヘッドの原型を型取りました。これは某姐さんの強い希望によるものだったのですが、最終目標はこれを動かすことだそうです。世の中には色々な人がいるものですね。

 ということで、ここではシリコン型からヘッドのダミーをおこすところまでを紹介します。
 これは実際には浅草ギ研ではおこなわれておらず、某姐さんがACRさんから指導を受けて、独自に工夫をしていきながら自宅での経過をこちらで掲載させてもらうという段取りになっています。
  ちなみに姐さんは造形が今回初めて(趣味でギターを作ってたりはする)の超ビギナーです。しかし、ビギナーでも気合と気迫で色々出来るということがお分かり頂けることでしょう。

SH18-1
何回も言うようですが、シリコン雌型ができているのでFRPを内側に貼り付ければ簡単にダミーがつくれて、しかも中が空洞なのでメカが入れやすいのですがどーーーしてもやわらかい表面にしたいそうです。
今回は練習もかねてマスクラテックスでゴムマスクを作り、裏からFRPで補強するという段取りをテストします。これの結果次第でどうするかを考えてみます。百聞は一見にしかず、といいますが、見たり聞いたりするよりも実際に作ってみて実感した方が造形はアイデアが出てくるものです。
マスクラテックスは浅草ギ研で販売しています。


SH18-2
脳天部分も型を取ってしまいましたが実際には不要です。これは私のミス。


SH18-3
ということでFRPジャケットの脳天に穴をあけます。


SH18-4
シリコン型にも穴をあけて合わせたところです。しかし、女性の部屋とは思えないぐらい、工具が充実してますね。
シリコン部分とFRPジャケット部分が離れてしまってますが、本当は金バサミなんかで止めた方が良いっす。


SH18-5
上から見るとこんな感じ。


2004年4月25日


SH18-6
合わせる前に筆でマスクラテックスを塗っていきます。これはディテールにまできちんとラテックスがいきわたるようにする為です。筆にはあらかじめ台所洗剤をつけておくと、洗う時にラテックスがはがれやすくなります。


SH18-7
シワの部分やアンダーカットは塗り残しがないようにします。


SH18-8
その後、ドライヤーで乾かし、もう一度塗り...を繰り返してゴムの層を厚くしていきます。



2004年4月26日




SH18-9
マスクラテックスは乾燥するとこのように茶色になります。


SH18-10
層をどんどんあつくしてゆきます。


SH18-11


2004年4月28日



SH18-12
ある程度やったら2つの型をあわせます。


SH18-14
ラテックスをドボっと入れて型を回して全体に行き渡らせます。
まんべんなく行き渡らせたらラテックスを出します。


SH18-13
するとこのように内側にラテがついていますのでこれをドライヤーでさらに乾かします。これを繰り返すとさらに厚い層になります。
通常はマスクラテックスの型は石膏で作りますが、このようにシリコン型に付いた少量のラテをドライヤーで乾かしながら作業するとシリコン型でもマスクをつくることができます。
写真ではマスクがはがれてしまってますがこの対策はこの時点では考えついていません。


2004年4月30日


SH18-15
スパイダーヘッドの目玉(人間の目玉ではなく、ツノみたいに伸びている方)は中になにか詰め物をしないといけません。今回はソフトウレタン(浅草ギ研で販売してます。)を使用することにしました。コレは2つの液を入れると泡状のスポンジが出来るというものです。



SH18-17
このようになります。
目の部分にコレを流し込むと、細い部分が充填されるので、薄いゴムだけでもグニャっとならないですみます。
さらに針金を入れると良いでしょう。針金を入れるためにFRPでフタを作ります。


SH18-18
フタはFRPで造りました。平らに作ったシリコンの台の上にポリ樹脂を塗ります。(コレはおそらく別な場所に移動してますね。)



SH18-19
そこにガラスクロスと針金をつけます。


SH18-20
さらにポリを塗って針金を固めます。


SH18-21
ソフトウレタンを注入して固まる前に針金を入れたところです。



SH18-25
SH18-21のつづきです。この穴から手を入れて、ラテの内側にFRPを貼り付けていきます。



SH18-26
FRP硬化後、型を外します。おおー、いい感じですね。



SH18-27
後ろも外しました。



SH18-28
向かって右側から見たところです。穴が開いているのはカニ足の取り付け部分です。



SH18-29
左、



SH18-30
後ろ、




SH18-31
前っす。


SH18-32
拡大してみると、ちょっと穴が開いてたりしてますが、初めてにしては上手くぬけているのではないでしょうか?
この状態では ラテ→FRPとなっていますのでやわらかいのは表面だけです。フォームラテックスという手もありますが、この大きさでは専用のオーブンがあっても素人には不可能でしょう。ということで、ソフトウレタンをなんとか活用できないか考えるとの事でとりあえずテストは終わります。

2004年5月4日


IZU姐さんより進捗報告がきましたので報告します。
現在、ラテ抜きテスト2回目で、前回、厚くしすぎて硬くなってしまったので今度はラテ薄めで抜いてみたとの事。筆塗りで3層だそうです。


SH18-34
 左が今回抜いたヤツです。 抜いたばっかりなのと、フレッシュなので色が白っぽいです。(一回目はちょっと古めのラテを使ってました。)左の一回目のは結構茶色に変色してきました。時間が経つとこのように色が濃くなりますので着色するにはしばらく乾燥させて色が落ち着いてからの方が良いでしょう。(しかしいろんなものがありますねー。おっ、中央に見えるのはスパイダーヘッドのフィギュアじゃないっすか!イカすー。後ろはなんの骨でしょうか?)


SH18-33
 今回も目(ツノのような部分)にはソフトウレタンが注入されてます。今回は薄くつくったのでこの部分の感触は良好(やわらかいと。)との事。
 顔部分は裏側からFRPを貼っているのでちょっと黒っぽく見えますね。今回、ラテを薄くつくったので、内側からFRPを貼っているときにペラペラしてしまって、そのまま固まったのでデコボコしているそうです。たしかに目(ツノ)部分とくらべるとデコボコしてますね。あと、耳に筆が入らず、薄くなってしまったので耳もペラペラだそうです。写真でみた限りでは問題なさそうでが。

 次は透明ポリを購入したのでこれに肌色の顔料を加えて、肌色FRPを直接型の裏側に貼り付けてFRP顔でやってみるそうです。頑張ってください。

2004年5月12日


FRPで抜いてみる

 姐さんの挑戦はまだまだ続きます。
「メカ入れるんだったらFRPが簡単でいいんだけどねー」と言ってたらFRPで抜いてみるとのこと。

SH18-34-2
 東急ハンズで透明ポリを購入。(つうか、なんでサーフィン?)
  話は変わりますが、浅草ギ研は正確には浅草ではなく三ノ輪です。もっと言うと千束の方が近いです。この辺りって造形やろうとおもったら新宿とかまで出ないと良いお店が無かったのですが、最近近所に立て続けに東急ハンズ(北千住)とユザワヤ(南千住)が出来てホクホク。チャリで行けます。(が、最近はロボットやってるので造形できねー。造形してー。)


SH18-35
増粘剤「エロジール」を使用するようです。これはACRさんのおすすめ。そういえばACRさんのホームページはまだ出来ないのでしょうか?


SH18-36
透明ポリに増粘剤を入れます。



SH18-37
顔料で着色。顔料はちょっとで良いです。


SH18-38
肌色ポリになりました。


SH18-40
ガラスマットで貼りこんでいきます。
あとは乾燥を待つ、と。

この次期って雨が多かったのですが、姐さんは雨ふっててもFRPを使って、夜は部屋臭いので防毒マスク付けて寝たそうです...韓国の国境警備やってた友達(向こうは徴兵制度)は北からBC兵器を使われたのを想定してそうゆう「訓練」をしたということを聞いたことがあります。
良い子のみなさんはマネしないでね!

2004年5月13日



と、ここまで順調に行っていたがトラブル発生!

FRPジャケットとキャストしたポリ(肌色ポリ)がどうやらくっついてしまって型が外れなくなったとのこと。さすがの姐さんもヘコみ気味。
よくあることですよ!(ぴしい談)


SH18-41
しょうがないのでジャケットをぶっこわして型を外しました。


SH18-42
シリコン型もぶっこわれてます。


SH18-43
穴あいちゃいましたねー。ジャケットが外れなかった原因は、シリコン型つくるときにガーゼを貼ってなかった部分があった→何回かキャストするうちにちょっとやぶけた→破けた部分からキャストしたFRPがFRPジャケットにくっついた ということのようです。


SH18-44
大変だー。


SH18-45
一応抜いたFRPはこんな感じでした。FRPなんでくっつけると使えそうですが、なによりシリコン型がぶっこわれたのがショックだったとのこと。

その後、ACR師匠の助言でシリコン型補修に挑戦したがダメだったらしいです。
今度はもっと強度の高いシリコンを使ってシリコン型からやりなおすそうです。
造形魂 Never die!

2004年5月23日(UPは26日です。)


シリコン補修の風景が送られてきたのでUPします。


SH18-46
FRPジャケットのこのようなヒビわれは


SH18-47
外側からFRP補強して


SH18-48
なおしました。これは問題ないですね。


SH18-52
シリコン型の補修ですが、セメダインPPXというのがあってこれである程度はできるそうです。シリコーンゴムと書いてありますね。


SH18-49
こんな感じではがれてしまったところは、


SH18-50
PPXをつけて、


SH18-51
こんな感じでふさげます。接着線は消せませんがでかい型なので気にしなければ気にならないかと。私的にもOKだと思います。


SH18-53
SH18-45でバラバラになってたストロング金剛も接着されてかたちになりました。


SH18-54
しかし、型には致命的な穴が...
結局、まわりから言われてシリコン型から取り直しをすることにしたらしいです。
ご愁傷様。

2004年5月27日



で、結局やり直しにかかりました。

SH18-55
私は造形村のブロックを使ってましたが最近品薄の様子。「見かけたら買っておきますよ」なんて姐さんに言ってたら自分で調達したようです。普通のブロック。カラフル〜。


SH18-56
今回は、引っ張り強度などが良い信越のシリコンを使います。KE-1417と読めますね。結構値段高いです。なめらかで使いやすいとのこと。


SH18-57
ほいくねんどで囲いをつくってます。
おおっ、素人の一発目にしてはかなり良い出来。とりあえずやってみるというのが一番ですね。造形って。


SH18-58

シリコンをながしました。硬化するまでまたしばらく。

2004年6月2日


ひさしぶりの更新です。
この間、姐さんの入院やら私が別件で忙しかったりで、進んでいませんでした。以下は7月末に姐さんから送られてきたレポートです。


SH18-59
で、KE-1417で作った型が出来上がりました。強度はバツグンでかなりイイとの事。シリコン型の強度でなやんでいる方はコレがお勧めです。



SH18-60
で、ポリジャケットを作成。(なんか書いてあるなー。)

今度はシリコンでキャストしてみました。

SH18-61
今回使用したのは同じく信越シリコンのKE-108というヤツです。


SH18-62
透明なシリコンなので顔料などで着色できます。


SH18-63
顔料たち。


SH18-64
で、ぬいてみたらなかなか良い感じ〜、


SH18-65
と思ったら、このシリコンは結構弱いらしいです。力を入れたら写真のようにパックリと割れてしまいました。
ちなみに、高いですがウチで売ってるキャスト用のクリアシリコンはもっと強度高いっす。特別ブレンド品。

最近では家の人もこんなのがごろごろしてて驚かなくなったそうです...

2004年7月28日作業

2004年8月16日更新

残暑が厳しい中、人間にはシンドイがFRPの硬化は早い今日この頃皆様いかがお過ごしでしょうか?暑いからといってクーラーの効いた密閉した部屋でFRPをやるとち○こから血が出るので注意しましょう(実話)。

さてつづきです。現在は方向性としては「FRPでキャストしてラバー素材でコートする」というものを考えているそうです。ラバー素材については良いものが手に入ったとのことですがそれについては後ほど...


SH18-66
前回失敗したFRPヌキを再度行いました。今回はヌキ自体は成功したとのことですが、シリコン型側のFRP面がちゃんと乾燥していなかったらしく、表面がニチャっとしたところがあり失敗。これはFRPをもっと長い時間放置してちゃんと乾燥させるか、FRP貼り付け時に最初の層を薄くして乾燥させてから次の層、という具合にしていけば回避できます。


SH18-67
2つを接着。「エロジール混ぜて粘度を出したポリに、ガラスマットを刻んだヤツを混ぜて接着箇所に流し込んだ」ところとの事。


SH18-68
合体後。


SH18-69
接着面もかなり強力に接着されています。

但し、コレは表面がきたないので失敗作との事。もう一個作るそうです。


2004年8月25日作業

2004年9月2日更新


SH18-70
ということで失敗作の方をもらっちゃいますた。いぇい。
着色されててイイ感じ〜。


SH18-71
シリコン面のFRPが乾燥してなくて〜、の部分。表面がニチャっとした跡がありますね。でも、もう一度FRPやるよりは修正した方が早いと思うのですが最近では姐さんはFRPをやるのが楽しくなってしまったらしいのでもう一個作っているそうです。「手段が目的」に...


SH18-72
頭の中は空な状況に萌え〜。

中にマイコンとかラジコン受信機とかモーターとかモータドライバーとか...(妄想はつづく)

重量測定しました。1250g。やはりRCサーボ駆動の足歩行は無理目な重さ。車輪駆動しかないっすよ。
(ロボットサーボならいけますが、こんなのにそんな高価なのを...)


2004年9月2日更新


ここんとこご無沙汰で、すっかり一ヶ月おき更新がいたについてきました。春に初めたコーナーですがもう秋ですねー。秋と言えば造形の秋!

ということで続きです。
前回、着色したFRPヌキが表面が乾かなくて失敗しましたが、もう一回チャレンジです。
SH18-73
というか、4度目の正直とのこと。4回もヌイたんですねー。始めのころはやり直すのを極端に嫌ってました姐さんですがだいぶ進化したようです。やり直しが苦にならないようになったら一人前。今回は成功しました。


SH18-74
後ろ側もこんな感じです。表面がよく固まったということは、前回よりも薄めにつくったのでしょうか?


SH18-75
穴なんかあけちゃったりして。


SH18-76
「パテで歯。」を作ったようです。パテはセメダインのエポキシパテ金属用を使用。その後、プラカラーで塗装しているようですね(後ろに移ってますね。プラカラー。)なかなかイイ出来ではないでしょうか?


で、この後、表面にゴムを塗っていき、表面に弾力をもたせる処理をするということです。この間、実は間があいてますがいろいろな材料をテストしていたようです。


SH18-77
で、いきついたのが信越シリコンのKE45。「硬化するとゴム状になるペーストで、ネバネバベタベタしますがシンナーと併用すると表面をきれいにならすことが出来る。着色が出来ないので透明ペーストに顔料を混ぜてたものをいろいろな色を積層して皮膚の感じを出す。一液タイプで空気に触れたところから硬化し、厚く塗ると硬化時間がかかる」との事。


SH18-78
顔料を混ぜるとこんな感じになります。


SH18-79
「下地が濃い肌色、その上に薄い肌色、その上に濃い目の赤、その上に薄い赤」のシリコンペーストを積層したところとの事。イイ感じで皮膚の表現が出来てますね。


SH18-80
FRPに塗ったところです。んー、死体みたいだー。


SH18-81
その後、足の型取りを始めたとのことです。

2004年9月上旬

更新:2004年9月17日



SH18-82
ハンズでドール用の目玉を購入、とのこと。色は緑と青です。28mmタイプでしょうか?


SH18-83
おー、いーねっ。シリコンは2層目だそうですが写真ではよくわかりませんねー。表面がちょっとでこぼこしてるような気が。


SH18-84
横から見たストロング金剛。(奥のピンヘッドもいいっすね。)

2004年9月21日

更新:2004年10月4日



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