フォームラテックスによる立体老けメイク
以前から掲示板やメールでお問い合わせの多い、老けメイクです。基本的には変装入門で行ったものと同じですが、老けメイクの造形などについても解説いたします。
しかし、タヌキをやったときからだいぶ経っていてなぜ今さら?と思うかもしれませんが実は今回は「女性自身」の取材があり、ついでにWebに載せてよいかと聞いたところOKでしたので製作過程をデジカメで撮り、公開していこうというものです。(なんだよ、ついでかよ!)
今回の挑戦者は、
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女性自身の記者のシノジュンさんです。毎週色々な体験をして、雑誌に載せているそうです。この日も昼間(現在夜)は写経をしてきたとか。
いきなりヅラからですが、実はBEFOREの写真を撮るのを忘れました。しかし、女性の方はどんな方でもヅラかぶると100%の確率で変な顔になりますねぇ。本当はもっと美人です。こころなしか、ニラまれているような気が...
ヅラはボールドキャップといって、これから行う顔の型取りをするにあたり髪の毛を保護します。ボールドキャップはすこし大きめなので、造形をする額部分のラインに沿ってハサミで切り落とします。写真はひたいのラインを切った後です。
ライフキャスト(顔の型取り)
アルジネートを使い、顔の型を取っていきます。アルジネートは寒天状になる型取り材で、粉状のアルジネートと水を混ぜると3〜5分で硬化します。市販のものの中には顔に使えないものがありますので注意してください。
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顔の型を取るには、プロの場合は普通に座っている状態で前面と後頭部の両方の型を取っていきますが、プロでない場合は写真のように少し上向きしている状態でアルジネートを盛っていくとやりやすいです。また、時間短縮の為、とりあえず今回は顔面だけを取ります。顔面だけの場合でも首まで型を取った方が良いのですが、今回は時間も無いのでアゴの下あたりまでにしておきます。顔の一部分を型取るのではなく、フルフェイスの型取りの場合は正面から見て見える部分は型取った方が良いでしょう。横はもみ上げあたり、下は顔とのどの境目、上は毛の生え際以上の面積を取ればとりあえずはOKです。
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アルジネートを水に混ぜたら素早く手でかき混ぜて顔に盛り付けます。室温や水温が高い状態だと早めに固まり、低い状態だと遅く固まりますが3分前後で固まりはじめますので作業前に必要な道具を自分の周りに配置しておき、素早く作業できるような環境で行います。当方で販売しているアルジネートは重量比で粉1:水3で混ぜることになっています(説明にはそうある)が、少し水を多くした方が顔などの微妙な部分の型は取りやすいと思います。16オンス(約450g)入りですが、写真ぐらいの量で200g使っています。但し、これは多く盛りすぎ(ひさびさなので段取り失敗しました。)で、もう少し少なく盛った方が良いかと思います。150gぐらいが顔面の型取りに適量ではないでしょうか。つまり16オンスで3回は型取りできます。
尚、アルジネートを盛るときには鼻の穴をふさがないように注意します。(窒息します。)
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その後、バーラップで補強します。このあたりは変装入門に詳しくのってますのでそちらを参照してください。いちおうこのあたりはダイジェストで紹介します。
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取り外したアルジネートは乾くとちぢみますので、すぐに石膏取りしない場合はティッシュを濡らして内側に貼り、ラップをまいておきます。
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取り外した内側はこうなってます。
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鼻の穴部分は穴があいたままになっていますので石膏型を取る前にねんどでふさいでおきます。
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写真では錯覚に見えるかもしれませんが、この方向から見た場合は凹んでいます。鼻につめたねんどはヘラなどで平らにしておきます。
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アルジネートで型取ったものは、皮膚の細部まで型とっています。これを石膏でおこすにはまずふでを使って丁寧に石膏を塗っていきます。
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石膏はいろいろなところで紹介してますが、私はいつも画材屋で買った安い石膏を使っています。まず小さい容器、写真では500mlペットボトルを半分に切ったもの(石膏が固まってもおしくない容器)に水を入れ、あとから石膏を入れます。しばらすると石膏が沈殿して上ずみと石膏が沈んだ部分に分かれます。
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上ずみを捨てれば水と石膏が適量になります。その後、筆などで数分間攪拌し、アルジネートに塗っていきます。
仕上げ
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ふででまんべんなく塗っていきます。石膏が無くなったらまた少量の石膏をつくって重ねていき、少し厚みが出るぐらいまで塗っていきます。
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あるていど厚みが出てきたらバケツなどで多めみ石膏をつくり盛り付けていきます。麻の繊維(スタッフといって画材屋で売られている石膏の補強材)を石膏につけて貼り付けていくとより強度が出ます。石膏は一見硬そうに見えますが、特に完全に乾燥するまでは強度が弱く、大きなちからを加えると割れたりしますので補強はした方が無難です。
このようにして写真右下のようになるまで盛り付けます。
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今回使った石膏は20分で硬化するもので、数時間置いておくと取り外しても大丈夫なぐらいになります。
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石膏のライフキャストができました。気泡が入っている部分は凸になっているのでこれをトリミングします。
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ナイフで余分な部分をカットしていきます。凹んでいる部分はヘラなどでかき出すようにして削ります。ナイフはデザインナイフが使いやすいでしょう。
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余分な部分を全て取り除いたところでライフキャストの完成です。
造形(顔の型取り)
人間の顔は年をとると基本的にはほおが垂れ下がり、目がくぼみ、目の下にふくらみが出来、目じりが下がり、ひたいと目じりと口の周りにシワができます。この造形を全ての部分に大げさに作ると老婆になります。あまり年を取らせない造形の場合はこれらの部分の一部を作るのも良いでしょう。今回は分かりやすくするためにすこし大げさに造形していきます。
このポイントにやらかいエンピツで線をいれてめやすにすると作りやすくなります。
造形の段取りとしてはまず片側を作り、イメージ通りの造形が出来たら残りの反対側を作ると全体的にバランスの取れた造形がしやすいと思います。但しこれだけしか方法がないというわけではなく、皆さんは自分のやりやすいように工夫してください。
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まず、ほおの部分を垂れ下がらせます。めやすとして入れた線にそって粘土を盛り付けていきます。ねんどは当ページではおなじみのサルファーハードを使っています。
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サルファーはあまりベタつかないので石膏に盛りずらいのですが、これは逆に型を取った後は粘土をはがしやすいということにもなります。普通の油粘土の中には、石膏型取りすると石膏とくっついてしまうものもありますので注意してください。またサルファーはシリコンとも相性が良く、シリコン型取り用の原型作成にも向いています。普通の油粘土はまず100%、シリコンにくっついてしまいます。
写真のようにヘラで盛っていくと作業がやりやすいです。粘土造形をしたことが無い方はヘラの使い方が分からないので使いたくないという方もいると思いますが、本格的に造形をやる場合はヘラの使用は必須です。
どのヘラでどのようにつくるのか?という疑問があるかも知れません。知り合いでこのような造形をやっている人がいない場合は学校にでも行くしかないと考えられるかもしれませんが、私も独学でやっていますので回数をこなせば上達するかと思います。
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ヘラでならし終えたのでほおはとりあえずここまでとして他を作り全体のバランスを見て、後で直そうと思います。この時点でシワの造形などの詳細の造形をおこなっても、全体のバランスがくるってこのほおの部分を作り直しになると意味が無いので、この時点ではおおまかにならす程度にしておきます。また、多少位置や大きさが違っても気にせずにおおまかに作ります。
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次に口の周りをつくります。まず粘土を適当に盛ります。
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そこをほおと同じ容量でヘラでならします。
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おおきなシワの部分は写真のような先が曲がっているヘラでスジをつけるか、引っかいてつくります。
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シワのようなくぼみを作る別なやり方としてリボンツールを使う方法があります。リボンツールとは写真のように棒の先に針金などで輪が作られているもので、画材屋に行けば色々な大きさや形のものがあります。粘土の場合にはヘラや棒で線をひくと線のまわりが盛り上がりますが、リボンツールで引っかくようにすれば引っかいたところ以外には変化をあたえずにくぼませることが出来ます。また、大きなリボンツールを使い、表面を平坦にならすようなことも出来ます。
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引っかいた後はこのように凹みますが、そのまわりは変化がありません。
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指でまわりをならします。
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目のまわりにいきます。目じりが下がるので、その前段でほお骨も若干下げます。左の指の位置が本物のほお骨の位置ですが、右の写真のように少し下げた位置に粘土を盛ります。
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ヘラへならします。
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目の下はふくらみますので粘土を目の下に盛ります。
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なだらかに凹んだ部分は曲面を持ったヘラでかきだすようにして作ります。
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このような部分は指でならせないので綿棒をつかってならします。
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目の下部分が出来ました。写真では凹凸が分かりやすいように一方からしかライトが当たっていませんが、実際の作業時には左右からライトを 当てて作業をします。作業途中にはこのように片方からライトをあてたり、色々な角度から見たりしながら作業を進めます。また、写真の石膏のしたにある丸いテーブルは回るようにできており、作業中にいろいろな方向からみるときに原型を持ち上げなくてすみます。
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目の上も盛ります。これにより目がくぼんだことと同じになります。また、目じりを少しふくらませます。また、ひたいにはシワをいれますのでここも少しふくらませておきます。
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目のまわりが出来ました。
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粘土の端の部分はうすくなるようにつけます。なるべくうすくすると、フォームラテックスを実際に顔に貼り付けたときに違和感がなくなります。
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アゴの部分は写真左のように下へいくほど角度が深くなる形状になっています。このような部分をアンダーカットといいます。このまま石膏の型を取ると、下の石膏型と組み合わさる形になり、石膏同士が外れなくなりますので粘土造形で形を調整します。この部分は正面から見るとあまり見えない部分なので、写真右のように粘土を盛って、アンダーカットを調整します。顔にはこの他に鼻の両側もアンダーカットになりますので注意して造形します。
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片側の造形がだいたい出来たら反対側も盛り付けていきます。
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額の部分にはシワを入れます。
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鼻は若干垂れ下がらせても良いでしょう。
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おおまかな造形が終わりました。少し落着いて見て、バランス等が悪いようであれば調整します。
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全体のバランスが良いようであれば、表面をならしていきます。額などの比較的平らな部分は指でならしていけばよいのですが、ほおのシワなどの細いくぼみはどうすればよいでしょうか?
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私の場合は綿棒を使っています。最近は模型用の細いものや先が細くなっているものが売っています。写真も模型用の先が細いものです。普通の油粘度の場合は、これにアルコール(純度が高い方が良い)を付けるとさらになめらかになります。
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アルコールで溶けないタイプの粘度の場合はサランラップをあてて軽くなぞるとなめらかになります。この時、室温が低いと年度が硬くなり思うようにならせないので注意してください。
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このように溝の凹み部分がなめらかになりました。
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額のシワはボールツールという先が球になっているヘラを使っています。写真のように引っかいてくぼませてから指や綿棒でならします。深いシワを作るときには細くて先が曲がっているタイプのヘラでひっかく場合もあります。ディテールの作り方は色々なやり方があるのでみなさん工夫して下さい。
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シワが出来たら皮膚の感触を作ります。これも色々なやり方がありますのでみなさん工夫してください。今回は荒くて固めのスポンジで表面をたたくようにあとをつけて、皮膚の凸凹感を出しました。柔らかい粘土を使っている場合には、実際の人の皮膚からアルジネートやノンアンモニアラテックスで型を取り、粘土に押し付けて皮膚の感じを出すという方法もアリです。
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ディテールの完成です。写真ではわかりづらいですが、額と目じり、口の周りにシワやスジを入れ、皮膚の表面を凸凹にして皮膚感を出しています。
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粘土の上からさらに石膏型を取りますが、下の石膏型部分が出ている部分が大きいと、石膏同士がくっついてしまう可能性がありますのでなるべくそのような部分も粘土でかくします。写真では口と目の部分をおおいました。但し、石膏が出ている部分には離型材を塗りますのでこの工程は無くても大丈夫です。念の為ということで。但し、これを行った方が石膏型同士を外しやすくなります。
石膏凹型取り
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造形が完成したら、その上から石膏を盛って石膏凹型を作ります。まず、盛った石膏が流れ出さないように粘土やブロックで囲いをつくります。
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顔の型を作ったときと同じ要領で、始めは筆で石膏を慎重に盛っていき、次第に厚くしていきます。
シワなどには気泡が入りやすいので、はじめのうちはシワの間まで丁寧に石膏を入れていきます。
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石膏が硬化したら凹凸型のつなぎ目にマジックなどでしるしをつけます。これは、張り合わせたときの位置の目安にします。
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型同士をはがします。
この時、簡単にはがれないようであれば、割り箸でクサビをつくり、つなぎ目に差し込んで軽くたたいてみます。この時、髪の毛一本分でもすき間ができればおそらく外れると思ってよいでしょう。ゆっくり、型が割れないように慎重に外します。
もし、アンダーカットなどがあって絶対に外れない場合はあきらめてどちらかの石膏型を割って外すしかありません。普通は凹型(後で作った方)を割ります。ノコギリなどでスジをつけてマイナスドライバを当てて軽くたたきながら割ります。
SH7-68,69
石膏型についた粘土は割り箸を削ってつくったヘラで落とします。石膏より硬いもの、たとえば粘土造形に使ったステンレス製のヘラなどを使うと石膏型にキズがつくので割り箸などのやわらかいものを使います。おおまかに粘土を取ったら綿棒で丁寧にふき取ります。
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これで石膏型の完成です。左が凸型で、右が凹型です。
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凹型にはバーラップで補強をしておきます。今回のような型の場合には厚みのわりには大きいので熱したときに割れる可能性が考えられます(実際に、後で割れています。)
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凸型の突き出ている部分(凹型では凹んでいる部分になる)にドリルで穴を空けます。これはフォームラテックスを抜けやすくするためのものです。
アプライアンスの作成(フォームラテックスでキャスティング)
アプライアンスというのは、3D特殊メイク時に顔などに貼り付けるもののことを言います。英語でずばり”貼り付けるもの”という意味があります。これには4種類の液やラテックスを使ってスポンジ状のものを作れるフォームラテックスというものを使います。
SH7-73
フォームラテックスキットです。当ページで販売してますので買ってください。スイマセン。
ここから先は変装入門と同じですのでそちらを参照してください。↓面倒だったので、写真の明るさ調整もしてません。
SH7-74〜79
今まで書いてはいないですが写真をこんなに沢山調整しながら貼るのは結構しんどいです...
SH7-80,81
指で押して凹んだままもどらないようであればまだまだです。
型の厚さと環境によって焼く時間は変わりますが、今回は石膏型が十分乾燥している状態からはじめて室温が20℃で非常に乾燥している状態で2時間で焼きあがりました。生焼けのまま、型を外そうとするとフォームラテックスが型にくっついてしまいぼろぼろになるので注意しましょう。
また、型をオーブンから出すときにはオーブンをOFFにしてからすぐに型を外に出さないようにしましょう。温度差で型が割れることがあります。今回、写真を取るためにすぐに外に出したらヒビが入りました。
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乾燥したら、型同士を外します。この状態が一番型が外れない状態ですが、写真のように割り箸でクサビを作り、かるーくたたきながらはずして行きます。フォームラテックスの離型剤や、石膏の露出している部分にかり石鹸を塗りわすれると外しづらくなるので注意します。場合によってはフォームラテックスのくっつくちからに負けて型が割れる場合がありますのでこの作業は時間をかけながら慎重に行います。
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少しすき間が空いたらベビーパウダーを入れます。フォームラテックスはゴムなのでラテックス同士くっつきやすいのでこの後はベビーパウダーをふりながらはずして行きます。
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ある程度すき間が空くと手で外せます。
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凹型についたフォームラテックスも、ベビーパウダーを振りながらはずして行きます。
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完全にはがしたところです。厚いところとうすいところがわかります。
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口と目の部分は余分なのでまゆげきりバサミで切り取ります。写真のようにピンセットでつまみながらやると切りやすいです。
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目と口をあけたところです。これで顔に貼っても目が見えて話もできます。写真では良く見えませんが鼻の穴も空いています。
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アプライアンスの完成です。これを顔に貼り付けるということです。
アプライアンスの装着
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さて、いよいよ装着です。前回から2週間経過していますが、再度皆さんに来てもらいました。前回はBEFOREを撮るのを忘れましたが改めましてモデルのシノジュンさんです。
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まず、アプライアンスがフィットするかを確認します。ここで、アプライアンスにあけた穴が目や口などに問題なくフィットするかを確認し、問題あるようなら眉毛きりバサミでカットして調整します。
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装着位置を決めるためにベビーパウダーをふります。
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アプライアンスを外すとこのように貼り付け位置がわかるようになっています。この位置にアプライアンスを貼っていきます。
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接着剤をつけて、アプライアンスを貼り付けていきます。
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本来は、あらかじめ本人の皮膚の色と同じ色のグリースペイントをアプライアンスに着色してから貼り付けるものですが、今回は分かりやすいように着色していない状態で貼り付けています。
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接着剤には小さいハケがついていますが、目の周りの微妙な部分は細い綿棒で接着剤をつけていきます。また、目のまわりや口などの敏感な部分の接着は外科用接着剤を使用したほうが肌に負担がかかりません。
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接着を終えたところです。
着色
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着色はグリースペイント又は、メイク用のファンデーションなどを使います。特殊メイクの立体造形ではグリースペイントをよく使いますが、テカリが出るので着色後に透明パウダーをふってテカリを押さえます。但し、クチビルなどのテカって欲しいところは逆にパウダーをふらないでそのまま使うという手もあります。メイク用のファンデーションを使う場合は、アプライアンスは非常に柔らかいのでファンデーションのスティックなどで直接着色すると表面がよれてしまう場合がありますので写真のように筆で色をおいていくような感じで着色します。
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この写真ではファンデーションを塗って目の周りをロウライト(周りの色よりも暗い色)にしたところです。本来は肌の色を調整したり、ディテール(こまかいところ)を書き込んでいったりしてさらに本物の皮膚っぽくしていきますが、今回は取材時間の関係もあり、大まかに塗って終わりとなりました。
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眉毛は、年を取っているので本当の眉毛の色よりも白っぽくします。また、生え際は時間をかけて接着剤やマスクラテックスでアプライアンスと皮膚の境目を消していくということをしますが、今回は時間の都合上髪の毛で隠すという方法を取ります。また、写真ではアプライアンスと皮膚との境目がはっきりしていまっていますが、時間をかけてファンデーションの色を皮膚の色と同じ色に調合してアプライアンスに塗ると、境目の処理をしなくてもある程度は境目がボケます。但し、これは造形時に境目を薄く作っておくことが前提です。
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着色が終了したところです。本当はもっとしっかりメイクしたいところですが、時間の都合でこれでよしとなりました。立体のアプライアンスでシワなどの表現はできていますが、しわの凹部分にローライト、凸部分にハイライト(周りより明るい色)を入れるとさらによくなります。
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髪の毛にシルバーを入れるとより年寄りの感じが出ます。
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シノさんのおばあさんから借りてきた、本人(おばあさん)が使っている服などを着たところです。
これで完成!
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つえも持ってます。
はがす
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はがすときには専用のリムーバーをコットンパフなどにしみこませて、アプライアンスをはがしていきます。
コンビニに行ってみました。
台東区竜泉のスリーエイトさんに行ってみました。ここは下町ということもあり、おばあさんがよく来て店員さんと長話、というアットホームなコンビニです。ということで違和感なく...
この後、女性自身取材班は浅草の浅草寺に行って撮影を行ったそうです。
この様子は2月中旬か下旬の女性自身に掲載されるとの事。
2003年2月1日
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