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マイクロディスプレイ AGB65-uDISPの紹介




<概要>

■シリアル通信で制御する超小型ディスプレイ

 AGB65−uDISPは、33.5x33.5mm(表示領域27x27mm)の超小型ディスプレイで、マイコンやPCなどからシリアル通信で簡単に制御ができます。128x128ピクセル。

■テキスト表示
 簡単なコマンドを送るだけでASCII文字を表示することができます。ASCII文字は背景の上に描画することも可能。

■ユーザー定義キャラクタ
 32個までのユーザー定義文字を登録表示可能です。

■イメージ画像の保存、表示
 内蔵のマイクロSDカードにイメージ画像を保存することが可能です。シリアル通信で画像を送るので、保存には時間がかかりますが、あらかじめ保存された画像を呼び出して表示するのは一瞬でできます。
 本ページで、PCからJPEGやビットマップ画像を登録する方法を紹介しています。

■動画表示
 保存された複数のイメージデータを、1つの命令で連続表示することができます。連続表示のタイミング(mS単位)と再生枚数が指定できます。

■視界180度
 表示部は有機LEDを使用。液晶とは違い、見る角度によって見えなくなるということはありません。

■複数画面同時制御
 ジャンパ設定により8種類のIDに変更できます。uDISP同士を付属のケーブルで接続することにより、最大8個までのうDISPを1つのシリアルラインで制御可能です。

■9600〜460Kbpsの通信速度
 通信速度はジャンパ設定により9600、115200、460800の3種類が選べます。

■無線での遠隔操作も可能
 浅草ギ研のBluetooth無線(通信速度460Kbps/115kbps対応)と連携できますので、システムを簡単に無線化できます。

■他のAGR65シリーズに接続可能
 他のAGB65シリーズのセンサやコントローラと同じシリアルラインを共有できます。AGB65シリーズについては「ロボット神経システムAGB65シリーズの説明」のページを参照願います。


■電源搭載で外部に電源回路不要!バッテリ駆動が可能!
ボード上に電源回路を内蔵し、外部に電源回路が不要で、バッテリなどで駆動することができます。


■33.5x33.5mmの超小型設計!
ロボットなどに基板を搭載する場合はその大きさがネックになりますが、本製品は極力小さい部品で構成されており、実装面積が小さくて済みます。また、基板には取り付け穴があります。



<仕様>

基板用電源
 +5.3〜+16V (*1)  コネクタ:日圧 B2PVH 又は B2B-EH  (B2PVHケーブル付属)
基板消費電流

 200mA (画面の表示内容によって消費電流が変わります。全白で200mA、全黒で70mA

動作電圧
 5V
表示領域
 27x27mm
画素数
 128x128
カラー方式
 RGB565 (*2)
通信設定
 8ビット、ノンパリ、ストップ1ビット フロー制御なし 非同期通信
通信規格
 TTLレベルEIA232C準拠 (*3)
通信速度
 9600bps/115200bps/460800bps (ハンダジャンパで切り替え。デフォルト115200bps)
固有ID
 204〜211 (IDについては下記取扱い説明に詳しく書いてあります。)
寸法/重量
 寸法33.5x33.5mm(突起部を除く) 重量:15g
付属品
 ■電源ケーブルx1 (006P乾電池用)
 ■電源延長ケーブルx1 (二台目のAGB65と電源を共有するケーブル)
 ■通信ケーブルx1 (二台目のAB65と通信ラインを共有するケーブル)
(*1)高い電圧になるほど効率が落ち、発熱量が増えます。やけどに注意してください。
(*2)カラー表示方法については下記で説明しています。
(*3)5V系のマイコンと直結できます。3.3V系のマイコンと接続する場合には電圧変換が必要です。PCと接続する場合は別売のAGB65-232Cが必用になります。


<ピン配列>

     




<ID設定、bps設定について>

 ID設定、bps設定はJ1〜J5のジャンパをハンダジャンパして設定します。設定値については上の図を参照ねがいます。
 J1とJ2で通信速度、J3〜J5でIDを設定します。



<価格>
 税込み 17,010円 (本体価格16,200円)


<オプション>
 AGB65−232C 4,725円 (本体価格4,500円)
 (PCと接続する場合に必用です。下記接続例を参照。)

 Bluetooth無線機(本製品と接続するには下記2つが必要です。)
 BlueMaster  12,600円(本体価格12,000円)

 AGB65−BT 2,520円(本体価格2,400円)


<接続例>

<システム構成例>

 



<PCとの接続(無線)>
 PCと無線で接続する場合は、オプションのBluetooth無線及びAGB65−BTを使って簡単に無線化することができます。PC側のBluetooth無線機は、安価なUSBタイプのBluetoothなどが使えます。

 



<PCとの接続(有線)>
 PCと接続する場合は、下記のようにケーブルを接続します。AGB65-232CにはPCのCOMポートへ接続するためのD-sub9ピンコネクタケーブルが付属していますので、これをPCへ接続します。この結果、PC(マスタ)のTXがコントローラのRXへ、PCのRXがコントローラのTXへ接続されます。

 
 ※PCの通信設定は「フロー制御無し、スターとビット1、ノンパリティ」に設定します。フロー制御無しの場合はPCはRTS/CTS信号を無視しますが、念のため、PCケーブル内部でRTS/CTSラインをループしており、これによりまちがってフロー制御=RTS/CTSになった場合、もしくは通信ソフト側でどうしてもRTSコントロールを行ってしまう場合でも、強制的に通信可能状態になります。
 ※AGB65-uDISPは460Kbpsの通信速度にも対応していますが、PCのCOMポートは460Kも出ないものが多いので注意してください。460Kbps対応の市販のUSBシリアルアダプタを使うか、浅草ギ研のBluetooth無線を使うと460Kbpsで通信できます。



<マイコンとの接続詳細>

 




<電源ケーブルの接続>

 AGB65電源ケーブルは、なれないと差し込みづらいので、下の図を参照に、慎重に差し込んでください。まっすぐに挿入すると簡単に入ります。簡単に入らない場合は無理をして端子を曲げないように注意して下さい。尚、逆に挿そうとすると入りません。
 電源ケーブルの逆側には、9V乾電池用のスナップが付いております。これは簡易的なものなので、何回も乾電池を抜き差しするとスナップ部がゆるみますのでご注意下さい。9V乾電池以外の電源を使用する方は、ケーブルを切断してそれぞれの電源に合ったコネクタを取り付けて下さい。電源ケーブルを切断する際は、電源がつながっていないことを十分注意した上で行ってください。通電したまま電源線をカットすると乾電池などが破裂する可能性がありますので注意して下さい。

  





<動作説明>

 電源を入れると、約3秒間LEDが点等し初期化を行います。その後、正常に動作した場合はLEDが3回点滅し、画面にHelloの文字が表示されます。

 

 その後、シリアルデータのコマンドを送り、テキストやイメージなどを画面に表示させます。


注意)
 電源電圧が不安定の場合、初期化が失敗する場合があります。初期化が失敗すると、LEDが3回点滅した場合でもHelloが出ずに、その後の通信を受け付けなくなることがありますので注意してください。たとえば、ロボット作成用などでよく使われている無線機用の電源やACアダプタなどは「安定化電源」という名称ではありますが、電源の立ち上がりがスムーズでないものが多いので注意してください。ニッカドやニッケル水素、LoPoバッテリなどは立ち上がりがスムーズですので初期化に失敗することはほとんどありません。基本的にはバッテリで駆動してください。
 製品には9V乾電池ホルダが付属しています。9V乾電池でも動作しますが、消費電流が多いのであまり長い間使えませんのでご注意下さい。電池がなくなってくると画面が暗くなってきます。



<シリアルデータ通信による操作>

<データ形式>


 マスタからAGB65−uDISPへの指示は、バイトサイズの数値データで送られます。バイトサイズ(8ビット)なので、表される数値は0〜255の256種類になります。

 尚、以下特に記述がない場合は、数値は10進数で表しています。

 −基本形−

 データの基本形は次の通りになります。[ ]内は1バイトを表します。()内は送りえる数値の範囲を表します。

 [シンクロバイト(255)] [ID(204-211)] [送信バイト長] [命令1] [命令2] [命令3] ...
シンクロバイト データの通信開始を知らせるデータで、常に「255」で始まります。
ID 設定された固有のID。(*)
送信バイト長 送信される命令の(バイト)数。シンクロバイト、ID、送信バイト数は数えません。
命令 動作させたい命令。以下で詳しく説明します。
(*)ハンダジャンパで204〜211に設定できます。
注)データはキャラクタデータではなく、数値(バイナリ)データで送ります。
例えばマイコンをマスタとし、C言語でプログラムを作る場合に255を送信しようとして(PCや他の言語も考え方は同じ)、

printf("255");

とするのは間違いです。これですとキャラクタデータですので実際には2と5と5を表す3バイトのキャラクタデータが送られてしまいます。数値データに直すと[32][35][35]が送信され(ASCIIコード参照)、[255]ではないことになります。

unsigned char SINC = 255;
printf("%d",SINC);

で、[255]が1バイトだけ送られます。
※お使いのCコンパイラによっては構文がことなるかもしれません(printf関数がないとか、バイトサイズ変数の宣言はcharではなくintやbyteだとか)のでご注意下さい。

−命令一覧−
ID:AGB65-uDISPのID。
LEN:送信バイト長
CMD:命令番号
col:msb:色情報上位バイト
col:lsb:色情報下位バイト
addHi:SDカードアドレスの上位バイト
addMd:SDカードアドレスの中位バイト
addLo:SDカードアドレスの下位バイト
X:画面位置X
Y:画面位置Y
width:イメージ画像幅
height:イメージ画像縦
colorMode:カラーモード選択
flaMs:動画表示枚数上位バイト
flaLs:動画表示枚数下位位バイト
delay:動画の画像間の時間(表示間隔)


※とくに表示が無い場合は、数値は10進数で表しています。

※方向はマスタ側から見たデータの通信方向を表します。「送信」はマスタ−>コントローラへ送る命令、「受信」はコントローラ−>マスタへ返される結果を表します。

命令値 動作 方向 フォーマット
10 イメージデータ保存 送信 [255][ID][len(4)][10][addHi][addMd][addLo][d1][d2]...[d512] *データ長は512バイトフィックス
11 イメージデータ表示 送信 [255][ID][len(9)][11][x][y][width][height][colorMode][addHi][addMd][addLo]
12 動画再生 送信 [255][ID][len(12)][12][x][y][width][height][colorMode][delay][flaMs][flaLs]
[addHi][addMd][addLo]
13 画面記憶 送信 [255][ID][len(8)][13][x][y][width][height][addHi][addMd][addLo]
65 ユーザー文字定義 送信 [255][ID][len(10)][65][char#][d1][d2][d3][d4][d5][d6][d7][d8]
66 背景色設定 送信 [255][ID][len(3)][66][col:msb][col:lsb]
68 ユーザー定義文字表示 送信 [255][ID][len(6)][68][char#][x][y][col:msb][col:lsb]
69 画面クリア 送信 [255][ID][len(1)][69]
76 ライン描画 送信 [255][ID][len(7)][76][x1][y1][x2][y2][col:msb][col:lsb]
79 文字背景設定 送信 [255][ID][len(2)][79][mode]
80 点描画 送信 [255][ID][len(5)][80][x][y][col:msb][col:lsb]
89 輝度調整 送信 [255][ID][len(3)][89][mode][value]
112 四角描画設定 送信 [255][ID][len(2)][112][set(0/1)]
114 四角描画 送信 [255][ID][len(7)][114][x1][y1][x2][y2][col:msb][col:lsb]
115 文字表示 送信 [255][ID][len(n+6)][115][col][row][font][col:msb][col:lsb][s1][s2]...[sn]
上以外 無視されます。    


・シンクロバイトは255で固定です。(データを送信する先頭は必ず255)
・IDはハンダジャンパで設定したIDを指定します。デフォルトは204です。


<色についての説明>

 本ディスプレイはRGB565方式で色を表現しています。

 

 色をR(赤)、G(緑)、B(青)で表現するのは、PCのディスプレイやテレビなどでおなじみです。PCなどではRGBそれぞれ8ビットを使って24ビットカラーで表すのが一般的ですが、人間の目はそれほど色に対する解像度が高くないので、色情報を多少割り引いても違いはわかりません。この製品ではRGB(8ビットx3)を間引いて2バイト(8ビットx2)で表しています。



<画面操作系命令>


【命令69:画面クリア】

<説明>
 画面を背景色で塗りつぶします。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(1)] [命令(69)]

<送信データ例>
ID=204のボードの画面をクリアするには次の値を送ります。
[255] [204] [1] [69]


【命令66:背景色設定】

<説明>
 画面の背景色を設定します。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(1)] [命令(66)] [色上位] [色下位]

<送信データ例>
ID=204のボードの背景を赤にするには次の値を送ります。
[255] [204] [1] [66] [248] [0]

*赤は 11111000 00000000 になるので、色上位バイトが248、色下位バイトが0になります。各ビットが全部0だと黒、全部1(上位が255、下位が255)だと白になります。


【命令89:輝度調整】

<説明>
 画面の輝度を設定します。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(3)] [命令(89)] [mode] [value]

■mode:1〜3のモード設定があります。valueはそのモードの設定値です。

【モード1】
ディスプレイ表示のON/OFFをコントロールします。 value=0でオフ、value=1でオンします。画面が表示しないだけで、描画命令などは受け付けられます。

【モード2】
ディスプレイの輝度を調整します。valueは0〜15で設定し、値が大きいほど明るくなります。起動後の初期値は15です。

【モード3】
ディスプレイの電源を切ります。value=0でオフ、value=1でオンします。モード1で画面を非表示にするよりも消費電流が下がります。ただし、電源オフの間に送られた描画命令は受け付けられません。RAM領域も消去されます。


<送信データ例>
ID=204のボードの輝度を8にするには次の値を送ります。
[255] [204] [3] [89] [2] [8]





<文字表示系命令>


【命令115:文字表示】

<説明>
 画面に文字(ASCII文字)を表示します。文字サイズ、表示開始位置、色が指定できます。

<送信フォーマット>
[255] [ID] [バイト長(文字数+6)] [命令(115)] [col] [row] [font] [col:msb] [col:lsb] [s1] [s2] ... [sn]

■col:文字開始列
■row:文字開始行
■font:文字サイズ 0:5x7 1:8x8 2:8x12ピクセル
■col:msb:色上位バイト
■col:lsb:色下位バイト
■s1〜sn:ASCII文字データ


<送信データ例>
ID=204のボードの2列目3行目に8x8サイズで”ABC”と緑で描画したい場合。
[255] [204] [9] [115] [2] [3] [1] [7] [224] [65] [66] [67]

色の緑は2進数で 00000111 11100000 となるので、色上位バイトが7、色下位バイトが224になります。ASCII文字で”A”は値65になります。同じく”B”=66、”C”=67になります。

文字サイズによって表示可能な行数と列数が変わりますので注意してください。


【命令79:文字背景設定】

<説明>
 命令115で表示させる文字の背景を、現在のイメージの透過にするか、背景カラーにするかを設定します。

*現在のイメージの透過:このページはじめの製品イメージの「AGB65−uDISP」のように背景イメージが文字のすき間に写りこみます。

*背景カラーにする:
このページはじめの製品イメージの「Hello! Hello!」のように、文字領域の背景は、背景色で塗りつぶされます。

<送信フォーマット>
[255] [ID] [バイト長(2)] [命令(79)] [mode]

■mode: 0:現在のイメージの透過 1: 背景カラー


<送信データ例>
ID=204のボードのキャラクタ表示を透過にする。
[255] [204] [2] [79] [0]


【命令65:ユーザー文字定義】

<説明>
 ユーザー文字を定義します。定義した情報はuDISPのRAM領域に格納され、次の表示命令により表示することができます。RAM領域なので電源を切るとデータは消えます。定義文字は#0〜31の32種類が定義できます。

定義する方法は、8x8ピクセルを8バイト(8ビットx8)で表します。たとえば下のような文字を定義する場合は、このようになります(数値右は16進数)。

 

 となります。10進数になおすと、 60 66 129 165 129 190 66 60 になります。


<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(10)] [命令(65)] [char#(0-31)] [d1] [d2] [d3] [d4] [d5] [d6] [d7] [d8]

■char#:キャラタ番号。0〜31の32種類が選択可能。
■d1〜d8:ビットデータ。d1が上、d8が下になります。

<送信データ例>
ID=204のボードのキャラクタ#3に上のキャラクタを定義する場合は次のようになります。
[255] [204] [10] [65] [3] [60] [66] [129] [165] [129] [190] [66] [60]


【命令68:ユーザー定義文字表示】

<説明>
 命令65で定義したキャラクタを表示させます。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(6)] [命令(68)] [char#] [x] [y] [col:msb] [col:lsb]

■char#:キャラタ番号。0〜31の32種類が選択可能。
■x,y:画面上に表示させる座標を指定します。ピクセル単位で指定するので値は0〜127の範囲になります。

<送信データ例>
ID=204のボードの#3のキャラクタを赤で(50,60)の位置に表示する場合は次のようになります。
[255] [204] [6] [68] [3] [50] [60] [248] [0]

*赤は 11111000 00000000 になるので、色上位バイトが248、色下位バイトが0になります。各ビットが全部0だと黒、全部1(上位が255、下位が255)だと白になります。




<イメージデータ関連


【命令10:イメージデータ保存】

<説明>
 イメージデータをuDISPに転送します。転送されたデータはuDISPのマイクロSDカードに保存されます。データは1セクタ512バイト単位で送信します。セクタアドレスは3バイトで指定しますので、0〜16,777,215の番地があります。イメージデータは1ピクセル2バイトでRGB565で送ります。
 イメージデータは、128x128ピクセル以内の任意のサイズを保存することができます。保存したデータはマイクロSDカードに保存され、電源を切っても消えません。
 このページ下で、PCからイメージデータを送信するサンプルプログラムを紹介しています。

 


 128x128のイメージを保存するには64セクタ必要となります。たとえば、128x128のイメージをセクタ0から保存した場合、次の128x128のイメージはセクタ64以降に保存することになります。

 画像データは大量ですが、シリアル通信は遅いので、画像データを転送するには時間がたくさんかかります。たとえば、128x128の1画面分のデータ(64セクタ分)を送るには、通信速度115200bpsで約10秒かかります。

 画像の表示は次の「命令11」で行います。画像の転送とは違い、表示するのは一瞬でできます。


<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(4)] [命令(10)] [addHi] [addMd] [addLo] [d1] [d2] ... [d512]
*データ長は512バイトで固定




【命令11:イメージデータ表示】

<説明>
命令10で保存したイメージデータを画面に表示します。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(9)] [命令(11)] [x] [y] [width] [height] [colorMode(16)] [addHi] [addMd] [addLo]

■x,y:イメージを表示する場所の座標を指定します。
■width:画像の幅を指定します。
■height:画像の高さを指定します。
■colorMode: ここは常に”16”にしてください。
■addHi,addMd,addLo:イメージが保存されている先頭のセクタアドレスを指定します。2セクタ以上にイメージが保存されている場合は先頭セクタだけ指定すればセクタ間をまたいでデータが表示されます。Hiが最上位バイト、Mdが中間バイト、Loが下位バイトになります。

<送信データ例>
ID=204のボードのセクタ64番から格納されている128x128のデータを表示する場合は次のようになります。
[255] [204] [9] [11] [0] [0] [128] [128] [16] [0] [0] [64]


【命令12:動画再生】

<説明>
マイクロSDに保存されているイメージを連続で表示します。その結果、動画再生のような表示になります。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(12)] [命令(12)] [x] [y] [width] [height] [colorMode(16)] [delay] [flaMs] [flaLs] [addHi][addMd][addLo]

■x,y:イメージを表示する場所の座標を指定します。
■width:画像の幅を指定します。
■height:画像の高さを指定します。
■colorMode: ここは常に”16”にしてください。
■delay:表示間隔をmSで設定します。
■flaMs,fraLs:再生イメージ数を2バイトで設定します。 flaMsが上位バイト、fraLsが下位バイトになります。
■addHi,addMd,addLo:イメージが保存されている先頭のセクタアドレスを指定します。Hiが最上位バイト、Mdが中間バイト、Loが下位バイトになります。

<送信データ例>
ID=204のボードのそれぞれセクタ0、64、128、192、256、320を先頭に6枚の128x128の画像が入っています。これをセクタ0から順番に再生するには次にのようになります。再生間隔は30mSとします。
[255] [204] [12] [12] [0] [0] [128] [128] [16] [30] [0] [6] [0] [0] [0]



【命令13:画面記録】

<説明>
現在表示されている画像をマイクロSDカードに記録します。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(8)] [命令(13)] [x] [y] [width] [height] [addHi] [addMd] [addLo]

■x,y:イメージを表示する場所の座標を指定します。
■width:画像の幅を指定します。
■height:画像の高さを指定します。
■addHi,addMd,addLo:イメージが保存されている先頭のセクタアドレスを指定します。Hiが最上位バイト、Mdが中間バイト、Loが下位バイトになります。

<送信データ例>
ID=204のボードの現在の画面表示全部(128x128)をセクタ64を先頭に記録するには次のようになります。
[255] [204] [8] [13] [0] [0] [128] [128] [0] [0] [64]



<グラフィック関連


【命令80:点描画】

<説明>
画面の任意の位置に点を描画します。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(5)] [命令(80)] [x] [y] [col:msb] [col:lsb]

■x,y:点を描画する場所の座標を指定します。
■col:msb:色上位バイト
■col:lsb:色下位バイト

<送信データ例>
ID=204のボードの(32,45)の位置に赤の点を書く場合は次のようになります。
[255] [204] [5] [80] [32] [45] [248] [0]

*赤は 11111000 00000000 になるので、色上位バイトが248、色下位バイトが0になります。各ビットが全部0だと黒、全部1(上位が255、下位が255)だと白になります。




【命令76:ライン描画】

<説明>
画面の任意の位置に線を描画します。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(7)] [命令(76)] [x1] [y1] [x2] [y2] [col:msb] [col:lsb]

■x1,y1:線のはじめの位置を指定します。
■x2,y2:線の終わりの位置を指定します。
■col:msb:色上位バイト
■col:lsb:色下位バイト

<送信データ例>
ID=204のボードの(12,24)から(20,30)の位置に赤い線を引く場合は次のようになります。
[255] [204] [7] [76] [12] [24] [20] [30] [248] [0]

*赤は 11111000 00000000 になるので、色上位バイトが248、色下位バイトが0になります。各ビットが全部0だと黒、全部1(上位が255、下位が255)だと白になります。



【命令112:四角描画設定】

<説明>
命令114で四角を描画するときに、中を塗りつぶすかどうか設定します。この命令実行後に四角を書くと設定したように描画されます。

<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(2)] [命令(112)] [set(0/1)]

■set: 0:塗りつぶす 1:線で描画


<送信データ例>
ID=204のボードの四角描画設定を「塗りつぶす」にする場合は次のようになります。
[255] [204] [2] [112] [0]



【命令114:四角描画】

<説明>
画面の任意の位置に四角形を描画します。


<送信フォーマット>
[255] [ID(204-211)] [バイト長(7)] [命令(114)] [x1] [y1] [x2] [y2] [col:msb] [col:lsb]
■x1,y1:四角の左上の位置を指定します。
■x2,y2:四角の右下の位置を指定します。
■col:msb:色上位バイト
■col:lsb:色下位バイト

<送信データ例>
ID=204のボードの(12,24)から(20,30)の位置に赤い四角を書くには次のようになります。
[255] [204] [7] [114] [12] [24] [20] [30] [248] [0]

*赤は 11111000 00000000 になるので、色上位バイトが248、色下位バイトが0になります。各ビットが全部0だと黒、全部1(上位が255、下位が255)だと白になります。




<AGB65-uDISP Editor>

 イメージデータを転送する場合は、もとになるイメージデータを用意する必要があります。よってイメージデータを転送する場合はPCを使うかと思います。浅草ギ研ではサンプルプログラムとして、PCからuDISPにイメージを転送するサンプルソフトを作りました。イメージ転送の方法やプログラムはこちらを参照願います。PCでjpegかビットマップのデータファイルを用意すればそれを転送することができます。
 ソフトウェアはC#のプロジェクトになっています。C#はマイクロソフトから無償でダウンロードできます。C#のダウンロードとサンプルソフトウェアはこちらをクリックしてください。

 VisualC#2010ExpressEditionダウンロード方法のページ

 AGB65−uDISP Editor のページ




<サンプルプログラム>

 ■PCから動かす(AGB65-uDISP Editorのソースを参照願います。)

 ■H8から動かす(工事中)

 ■PICから動かす(工事中)

 ■AVRから動かす
(工事中)



<トラブルシューティングQ&A>


Q:電源を入れたが、LEDが点灯しない。
A:お問い合わせの中で、電源の不備が原因のケースが多いので、まずは電源まわりを確認してください。どうしても動かなかった場合は浅草ギ研までメールでお問い合わせ下さい。

Q:自作回路につないでいるがまったく動かない。正常に動作しているか確認したい。
A:本製品は電源入り時に赤LEDが3回点滅し、Helloの文字が表示されます。これが確認できれば正常に動いていますので自作回路の方を重点的に確認してください。 この確認の時は電源以外のケーブルはつながないで下さい。

Q:マイコンと接続し、命令を送ったが返答が無い。
A:下記が考えられます。
・マイコンと本製品の間でGNDを接続していない。
・本製品のTXとマイコンのTXをつないでいる。(TXはマイコンのRXへ、RXはマイコンのTXへつなぎます。接続例の図を参照。)
・起動し終わる前にデータを送ると、マスタ間の通信ができなくなる場合があります。電源起動後はしばらく経過してからデータを送り始めるようにしてください。マイコンと接続する場合は、マイコンのプログラム起動後にウェイトをおくと問題がおきません。
・電源電圧が不足(バッテリなどの表面の表示値ではなく、テスタで実際に電圧を測って確認して下さい)
・マスタ側の通信速度との通信速度が合っていない(マイコンで115kbps通信の場合は特に注意)
・データを数値データ(バイナリデータ)ではなく、キャラクタデータで送っている。
・マスタ側から送信する際のIDが間違っている。
・通信中に、本製品の電源を切ると、その後に電源を入れてもマスタ間の通信が出来ない場合があります。この場合は一度マスタと本製品両方の電源を切り、本製品側を先に立ち上げてからマスタ側を立ち上げてください(マイコンがマスタの場合は電源を共通で使用していると思いますので、ソフト的に電源投入後しばらくしてからデータを送るようにプログラムしておけば、単純に電源を切り入りするだけで済みます)。

Q:乾電池、ACアダプタ、無線用電源などを使っているが動かない。
A:LiPo、ニッケル水素バッテリ、ニッカドバッテリの使用を推奨します。無線用の大電流電源を使っていたとしても、機種によっては電圧が安定しないものが多いです。市販の”安定化電源”でも、安定していないものが多いです。スイッチング電源などはノイズが多いので向きません。

Q:画面の背景が均一でない。
A:これは有機LEDの特性です。特に背景が白一色の場合、テキストなどを表示すると、テキスト表示行と別な部分の背景の色が若干異なる場合があります。

Q:イメージを転送したが、1画面が完全に転送しきれなかった。画像で抜けがあった。
A:イメージデータ送信の場合は大量データの送信になりますが、シリアル通信ラインが長い(10cm以上)の場合はノイズなどにより通信データがバケる可能性が高くなります。この場合に画像の抜けなどが発生します。これは本来のシリアル通信の規格以上の使い方をしているためやむをえない症状です。イメージデータ送信の場合は、送信したイメージが表示されるか確認しながら作業してください。
 Bluetooth無線での通信の場合、無線はRTS/CTSフロー制御を行っていますが、本製品はフロー制御を行っていません。よって、命令10で512バイトデータを送った後すぐに次のデータを送るとデータが抜ける場合があります。命令10を発行後、100mS以上たってから次のデータを送ることを推奨します。

Q:正常に動作していたが、間違った命令を送った後に反応しなくなった。
A:シリアルデータ通信は255のシンクロバイトを先頭に命令を送ります。他のAGB65とは違い、uDISPの場合はデータの中にも255の値があるものがあります。間違ったデータを送った場合は命令の途中と勘違いして255をずっと待ち続ける場合があります。これを回避するには連続した255値を何度も送ると復帰します。基本的には間違ったフォーマットのデータを送らないように十分注意して操作してください。




<使用上の注意>


・このボードは電子機器です。取扱い、輸送時には静電気対策を行ってください。ICの足や、各ピンを直接手で触ったりすると静電破壊される場合があります。

・バッテリ使用時には電源ラインをショートさせると、バッテリが破裂・発火する可能性があります。作業中にはショートさせないよう十分注意して下さい。また、取り付け後も、あいている電源ラインに導電物質が触らないように注意して下さい。
 




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